P a i n t e d  W o r d
(No.2 2005-2006)

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消えた光
/'06.10.6

 一つの光が消えた。何の前触れも無く消えて行った。永遠だと思っていた無限の深さを持つ闇の中に消えて行った。手の平で転がした時間は妄想の頬を濡らし、偽善の足跡はただ醜く悲しかった。
 私は再びあの場所へ行く事があるのだろうか?あの鏡をすり抜けて誰が待っているわけでもないあの世界へ。まるでフェリーニの映画のようなあの世界へ。 

新しい景色
/'06.02.17
 また風景が変わった。この新しい風景は誰が俺に見せているのか?「またか・・・。」とうんざりしつつもいつもそれが刺激的であることは確か。以前見た事のある景色のようだが、どこかが少しづつ違っている。創られ動かされそして死んで行くのだから、俺達はこの流れを楽しむしかないのだろう。さて、これから何をやろうかな?

/'05.08.26
 聞き覚えのある声が近付いて来る。もう少しで射程圏に入る。180度の傾きを、かすかに震えながら力を込めた指先に祝福を。
 そして私は宇宙に舞い上がる。あの暑い日の澄んだ水の感触も、岩戸で捻じれた月の事も、遠い空の上から見る事が出来た。
 あと少しだ。
And Make It
/'05.07.29
 暑い一日の終りに初めての会話は成立した。見たことのない顔、蝋燭の灯り。今思えば、新しい幹の前にゆっくりと生まれた冷めた哀れみだったと思う。
 次に出会ったのは赤く腫れた肩に水をやりながら笑う花。声色を変えて種を蒔く。一瞬にして裏返ってしまう希望の光はそれでも水車のごとくゆっくりと染み込んでいく。
 だからもう一度血か都市で息をしたい。あの消毒液の香りに似た空気を吸い込みたい。懐かしい感触を何度でも確かめたい。
 カムスはいつでも近くに居る。だから安心して新しい幹を線で結びに行こう。今すぐに。
窓の外は
/'05.07.26
 小さくて泣きたくなる。台風で表の景色は見えないし、おまけに大型のエアコンがグォングォンと窓を曇らせてる。
 一体頭は何処にあるんだ?心は何処に捨ててきた?灰を被った小屋の住人はいつでも笑いながら私に問いかける。
 いい天気だ。目を開けて見てごらん。
涙がこぼれた。雫を飲み干した。それでも何も変わりはしない。
 そういえば此処に来たのは二度目だ。波打ち際で引かれて行く声。足跡を削って出来上がる人達。記憶は。はるか昔。足音を消して帰って行った。
 小さすぎて泣きたくなった。
本当の事を伝えられないまま
/'05.07.22
出会った日に一言。3日まとめて会って3言。しかし、それは4ヵ月に1回だから1年でたったの12言。365日でやっと12言だ。
どちらかが死ぬまでにあと何年?その間に何言言葉を交わす事が出来るのだろうか?
1年で12言。
本当の事は何も伝えられないまま眠りについてしまうのだろうか?
ユラユラと
/'05.06.29
意図胸郭の痛みから時の流れを感じる時、間に差した光がまたざわざわとうごめき出す。終りには景色は無く始まりはいつもの声。光はその見えない景色を見る手助けになるから、私はその光に大きな信頼を寄せている。
修正は熱気の中指先から空想の髪。ユラユラと揺れ続けて頭の中入り込む。此処から、心から。そして、コップにはドロッとしたミルクが注がれ、一瞬だけの至福の時を迎える。
2005 New Painted Word
/'05.06.21
少しずつの再開。
リハビリテーション・・・って何を?
頭の中をクリアーにして、何度でも此処に帰るよ。
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